ネオンアーティスト WakuがGallery COMMONで個展を開催
2022.10.07




Text Yukihisa Takei


現代における「記号」から、ネオン管で表現を模索

次々と刺激的なアート展を開催しているGallery COMMONから、次なる個展の情報が届いた。今回はネオンアーティストの Waku による新作個展「Afterimage」。

1996年生まれのWakuはネオンライトの探求を中⼼に活動する若きアーティストで、仏教寺院の家系に⽣まれたため、幼少期からお寺の本堂に輝く仏陀で「光の原体験」を持ったという。

Waku. Untitled. 2022. 8mm glass tubes, argon gas, aluminum, wood. h2110 x w2110 x d70 mm.
Photo by Yosuke Torii. Courtesy of Gallery COMMON.

2017 年にネオン職人としての修行を開始し、その後ニューヨークへ渡米。ナム・ジュン・パイクの作品も手掛けた著名なネオン職人、テイビット・アブロンに師事した。帰国後にネオンサインスタジオ「gokou」を設⽴し、同時に芸術活動を追求している。    

今回の個展「Afterimage」においてWakuは、あえてアイコニックで即物的な消費社会的記号に着目。制作当初は誰もが知るような消費社会的記号を抽象的な形に圧縮し、光に焦点を絞るためのモチーフに変換しようと試みたという。

ところがそれらのモチーフが判読不能になってなお、認識可能なままであるということに直面。今回の個展ではそれを受け入れながら、崩れがたく強固なそれらの記号を「堅牢なサイン」と呼び、モチーフとして展開しているという。

Waku. Untitled. 2022. 8mm glass tubes, argon gas, aluminum, wood. h1400×w1000×d70 mm.
Photo by Yosuke Torii. Courtesy of Gallery COMMON.

Waku. Untitled. 2022. 8mm glass tubes, argon gas, aluminum, wood. h1400×w1245×d70 mm.
Photo by Yosuke Torii. Courtesy of Gallery COMMON.

どこか既視感がありながら、新しい姿へと表現された記号をもとにしたネオン作品は、見る者に自分が社会の中のひとりであることを改めて突きつけて来るだろう。

[INFORMATION]

WAKU 個展 「Afterimage」
会場 : Gallery COMMON 東京都渋⾕区神宮前5-39-6 B1F
会期:2022年10⽉15⽇(⼟)〜11⽉13⽇(⽇) 12:00-19:00 (⽔〜⽇) *⽉、⽕ 休廊

[CONTACT]

Gallery COMMON
TEL : 03-6427-3827
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